IPPNW 核戦争に反対する国際医者団の公式表明

警戒区域での放射能オリンピック

2021年7月21日に福島県でのオリンピック競技に先駆けて

20.07.2021 IPPNW核戦争防止国際医師会議は、まもなく開催予定の東京オリンピック開会に先駆け、日本政府が放射能の危険を過小評価していることに対し警告します。オリンピックの開会式の二日前に当たる2021年7月21日には、オーストラリアと日本がソフトボールで対戦することになっています。この競技の開催地は福島県にある福島あづま球場です。当県では2011年に福島第一原子力発電所で最悪事故が発生しました。この事故を起こした原子炉群は7月23日にオリンピック競技が行われる、放射能汚染地域からわずか70キロほど離れた場所に立っています。

「福島あづま球場でも、Jヴィレッジのトレーニングセンターでもいまだに高線量が測定されていることがある調査(2021年のGundersen et alによる調査*1)で証明されています。いわゆる「ホットスポット」はどれだけ除染の努力をしてもなくなりません」とIPPNWの会長の一人であるアンゲリカ・クラウセン博士が語っています。「さらにJヴィレッジ・トレーニングセンターでは毒性の特に高いプルトニウム239のホットスポットも見つかっています」。放射能汚染され、当初住民を避難させなければならなかった地方では、当時発令された原子力緊急事態が未だに解除されていないため、今でも市民は通常の年間被ばく量の20倍を基準値として受け入れることを余儀なくされています。

「東京を中心としたスポーツ競技場に滞在するだけのアスリートたちにとっては、被ばく量はわずかに過ぎませんが、長期にフクシマの高線量域に住む市民にとっては、健康への影響が現れるのは十分に予想されることです。これは汚染された地域全体に関して言うことができます。それは汚染された土地を完全に除染することが不可能だからです。半減期の長い放射性物質が雨や風で運ばれてしまうため、一度除染しても再汚染されてしまうからです」とクラウセン博士は補足しています。原発事故の健康に対する影響は進行しているという事実を認めなければ、ほかの市民たちも危険に巻き込む危険があります。福島県の小児・青少年における甲状腺がんの発生率も、フクシマ事故以来20倍に増えてきているのです。

Sayoara Nukes Berlinの梶川ゆうはさらにこう付け加えます。「オリンピック大会は、原発事故がすでに収束したかのように世界に宣伝するために日本政府によって悪用されています。あたかも日常が戻ったかのような演出をし、莫大な金額を競技開催につぎ込む代わりに、日本政府は原発事故の被害者を助け、避難を余儀なくされた人たちに住宅援助を続けてサポートするなどもっと十分に対応すべきです。汚染された地域に住む住民、ことに子供たち、若者たちに十分に健康診断と検査の機会を与え、道義的、精神的、金銭的サポートを徹底的にすることを求めます」。

IPPNW、Sayonara Nukes Berlin、.ausgestrahltでは今年4月に約1万1千の署名をもって、福島市でのオリンピック競技開催および汚染地域での聖火リレーを中止することをIOCと日本政府に対し求めています。

さらに詳しい情報は以下でご覧ください:www.radioactive-olympics.org
*1:„Radioactive Isotopes measured at Olympic and Paralympic venues in Fukushima Prefecture and Tokio, Japan: Gundersen et al. 2021


お問い合わせ::
Lara-Marie Krauße, (IPPNW), Email: krausse@ippnw.de
Yu Kajikawa (Sayonara Nukes Berlin), Email: kajikawayu2@gmail.com

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